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不動産登記とともに、重要な登記制度である商業・法人登記について、以下で株式会社を例として概要をご案内いたします。
商業登記とは、会社に関する一定の事項(商号、本店所在地、事業の目的、役員、資本金など)を、会社法及び商業登記法に基づいて登記事項として公示する制度です。会社の信用に関わる重要な情報を明らかにすることで、取引の安全と円滑に資することを目的としています。
登記事項に変更が生じた場合、原則として変更が生じた日から2週間以内に登記を申請しなければなりません。期限内の申請を怠ると、会社の代表者は100万円以下の過料の対象となることがあります(会社法第976条)。代表的な商業登記の場面と必要書類は、おおむね次のとおりです。
・役員変更登記:株主総会議事録、取締役会議事録、株主リスト、就任承諾書、新任役員の印鑑証明書または本人確認証明書、辞任届など。取締役の任期は原則2年(非公開会社では定款で定めることにより最長10年まで伸長可能)、監査役の任期は原則4年(同様に非公開会社では最長10年まで伸長可能)です。
・募集株式の発行(増資)の登記:株主総会議事録、取締役会議事録、株主リスト、引受けの申込みを証する書面(または総数引受契約書)、払込みがあったことを証する書面(払込証明書と通帳の写し)、資本金計上証明書など。
・合併の登記:合併契約書、各社の株主総会議事録、株主リスト、債権者保護手続きを行ったことを証する書面(官報公告および個別催告書など)、資本金計上証明書、新任役員に関する書面など。
・会社分割の登記:分割契約書または分割計画書、各社の株主総会議事録、株主リスト、債権者保護手続きを行ったことを証する書面、新設分割の場合は定款と新任役員に関する書面など。
以下は代表的なケースにおけるお手続きの流れです。
1.必要な意思決定:登記の内容に応じて、株主総会・取締役会・取締役の決定など、会社法所定の機関により決定を行います。例えば、非公開会社における募集株式の発行(増資)においては株主総会の特別決議、合併は当事会社の株主総会の特別決議が原則として必要です。
2.登記必要書類の準備:各種議事録、株主リスト、就任承諾書などを調えます。ご実印・印鑑証明書を要する場面もあるため、関係者の協力を早めに得ることが大切です。
3.債権者保護手続き(合併、会社分割、減資の場合など):合併、会社分割、減資などを行う際には、債権者保護手続きとして官報公告と個別の催告(公告の二重実施で省略できる場合もあります)が必要です。公告から異議申述期間として1カ月以上を確保しなければなりません。
4.払込手続き(増資の場合など):増資の場合は払込期日までに出資金の払込みを行わなければなりません。
5.登記申請:効力発生から2週間以内に、本店所在地を管轄する法務局へ登記申請を行います。
6.登記完了:申請内容に不備がなければ、1週間~10日程度(時期により1か月程度かかることもあります)で登記が完了します。
役員の任期満了による「重任」も登記事項です。役員に変更がないように見える場合であっても、任期ごとに改選と登記が必要になります。最後の登記をしてから約12年以上経過した株式会社(一般社団法人の場合には約5年以上)は、いわゆる「みなし解散」の対象となり、法務局の職権で解散登記がされる可能性があるため、定期的な確認が欠かせません。
合併、会社分割、減資の登記などでは債権者保護手続きが必要となり、手続きが多岐にわたるため、スケジュール管理が極めて重要です。
商業登記の申請手続きの代理は、法律上、司法書士または弁護士のみが業として行える業務です。当事務所では、豊富な商業・法人登記の申請実績があり、登記申請から定款、株主名簿や各種議事録の整備など、まとめてご依頼いただけます。お気軽にご相談下さいませ。
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